は元親の傷の手当をしていた。

「うー…いってえ…」
「大丈夫?どうしたの?こんなに…」
「元就と喧嘩したんだよ…」

はどうせ元親が元就に吹っかけたんだろうなあと思った。

「元就さんて細いのに、元親より強いの?」
「ガチなら負けねぇよ!!あいつはいっつも罠仕掛けたりしてくるからよ…」
「ふーん」

でもには負ける元就が想像できなかった。

「…元就さんてうろたえたりするの?」
「うーん、そうだな…ああ、自分の思い通りに事が進まないと動揺するとか聞いた事あるけどな…」
「へー…」

元親は何かを思いついて、にやりと笑った。
「…、見てみたくねえか?」
「え?」








夕餉の時間がやってきた。

「お腹すいたよ元親ー!!」
「はいはい…今日は豪華だぜ!!大漁だったからな!!」

テーブルに座る、政宗、幸村、元就、武蔵の前にどん!!と大きな皿が置かれた。

「鯛のお菓子等付きだぜ!!!!」
「………」

鯛の周りに真っ白な団子が何かのソースをかけられ綺麗に並べられていた。

元就はが突っ込むと思った。

「すごーい!!!!お菓子等付きだー!!おいしそー!!」
ごっっっ!!!!

「……」

元就がテーブルに頭をぶつけた。

「元就、どうした?」
「元就さん、大丈夫?」
「…なんでもない」

と元親は至って普通にしていた。

「鬼ー、これ食べていいのか?」
「おお」
「いっただきます!!」
武蔵が早速鯛の刺身に手をつけた。

「うまーい!!」
「…ったく…食い方のマナーがなってねえよ…」

政宗は武蔵の勢いよく食べる姿を見てため息をついた。

「周りの菓子から食うんだよ」
がん!!!!!

政宗も共犯だった。
今度は元就は横に倒れ、長椅子に頭をぶつけた。

「……」
なまえには元就の反応はドリフにしか見えない。


「まあ、本物の菓子ではないのが残念だが…」
「…?」
元就は黙りながら眉間に皺を寄せた。
幸村も共犯だ。

「本物だったらまずいっつーの」
政宗がそう言いながらパクパクと団子らしきものを食べた。

「元就さん、食べないの?」
「…い、いや…食べる…」
元就は混乱しながら目の前の団子らしきものを箸でつまんだ。

「…」
…これから食べるのが常識…?

おそるおそる口へ運ぶと

「団子ではないかー!!!!!」
元就は口を押さえて叫んだ。

「え、うそ!!元就さん当たり!?」
「…!?」
「すっげえ元就やったじゃん!!ほら!!何一口で食ってんだ!?紙食うなよ!!」
そういえば噛み切れない何かがあるので出すと

「…大吉…」
そう書いてあった。

「縁起がよいでござるなー!!さすがでござる!!」
「いーな!!おれもほしかったー!!」
武蔵も共犯だ。

元就は何がなんだか判らず

「ちょっとまて!!」
けれど聞くのはなんだかプライドが許さないので

とりあえず他の団子を食べると

「…これは魚肉…つみれか…!!」
「元就?もしかしてこれ初めて食べた?」
「黙れ元親!!」

元親は騙されている元就を笑うのを必死で耐えた。

「…これをお菓子に見立てて…」

元就は納得してしまった。

元親は限界が近づいてきた。

と視線を合わせ、もうネタばらししようぜと口パクで伝えると、はにっこり笑って

「ちょっと厠へ…」
「俺も」
「某も」
「おれさまもー!!」
「え」


皆立ち上がり、部屋から出て行ってしまった。

「…え、ちょっと」
「…なるほど、だからお菓子等…この中に1つだけ、本物の団子があり、それに当たれば運がいいと…って」

元就は元親の肩をぽんと叩き

んなわけあるかああああああああああああ!!!!!!!!
ぎゃあああああああああああああ!!!!!!

元親に返し手「転」をかました。


絶叫を聞きながら、全員は元親に向かって手を合わせた。

「言いだしっぺは元親だもん…」
「俺達は協力した側だからいいよな」
「すまぬ、元親殿…」
「へへ!!ざまーみろ!!鬼ぃ!!」

4人は別室で、本当の鯛の尾頭付きをおいしく頂きました。










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元就を物凄く困らせて欲しいということで
なんだか小学生のような事をさせてしまいましたいいのかこれ
こんなものですいません…!!
船旅最中の番外のような登場キャラでした。

リクありがとうございました!!