***⇔本多忠勝***



「小太郎帰ってこねえな」
「見つからないんでしょうか…」

昨夜は現代に帰り、今日はが戻ってくる。

「小十郎、手が空いたらちいと外見て来い」
「はっ」

小十郎が静かに部屋を出て行った。


小太郎が見つけ易いように、で目立つところに立っていたり(屋根のぼりの楽しさを知ったらしい…)で、最近はすぐ奥州に来れていたのだが…

「どっかで遊んでんじゃねえだろうな「どどどどどどど独眼竜ううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!」

突然誰かが政宗の部屋の障子を開けたと思ったら

あろうことか政宗に飛びついた。

「ぎゃあああああ!!!!柔らかい!!無駄に柔らかい!!やめろ!!離れろ家康!!!」
「うああああああん!!!冷たいよー!!ワシの事嫌いじゃないくせにー!!!!!!!!!」
「うわあああやめろおおおお!!!!俺とお前の絡みなんて需要皆無なんだよおおおおお!!!!」
「ひ、ひどいー!!!!!!!!!」

必死に家康を引き剥がす政宗に、ゆっくりとした足音が聞こえてきた。

「あはは、まあまあ落ち着きなよ」
成実だ。

「お前かこいつ城に入れたの!?」
「うん。なんか泣きながら必死に独眼竜に会いたいって言うから、逢瀬かと「ふざけんな」

仕方なく家康をなだめて、話を聞くことした。

「た、忠勝が、おかしいんだ…」
「…本多忠勝が…?」
「いくぞって言っても首振るし…戦いたくないみたいだし…」
「おいおい?そんなこと言っていいわけ?そりゃあらっきい!!って、攻め込むよ?」
「そ、そりゃあお互い様だ!!うちに攻め込んだら実は忠勝が正常で、返り討ちにするかもしれんぞ!?」
「…話進まねえじゃねえか…嘘なのか本当なのか?え?家康・・・」
政宗が刀に手を伸ばした。

「ほ、本当だ!!すまんすまん!!おかしくなって…どうしようって…」
「……」

戦国最強…
まあ、会う価値はあるか…

「どこにいる?」
「会ってくれるのか!?…あ、あれ、さっきまで一緒に…」
「俺と門のとこで会ったときは一人だったぞ」
「…あ、やべえな…」

小十郎、外に居る…




「……おい、どうした…ここに攻めてきたんだろう…?得物取れや…」
小十郎は1人、本多忠勝と対峙していた。
忠勝はぶんぶんと首を振る。

「…おい、俺をなめてんのか?情けかけてんのか?ああ!?」

小十郎がすごむとびくっと肩を震わせた。

「…あんた、優しいんだな」

小十郎が刀を鞘に納めようとするのでほっとすると

「って、言って欲しいのかよ!!!!!!!」
「!!」
小十郎が間合いをつめていきなり抜刀した。

「!!!!!!!!!」
とっさに槍で防ぐ。

かさっと、忠勝の背後にある茂みから音がした。

「家康か!?」
飛び退いて小十郎が警戒すると

ひょっこり現れたのは

「…!?」

走ってきたのか、髪は乱れて服は汚れ放題。

「(…おかしいな…ならすぐ気にして直しそうだが…)…おい、どういうつもりだ?人質のつもりか?残念だったな!!逆に俺を本気にさせたぜ!!を返せ!!!!!!!」

小十郎が忠勝に突きを…

「な…!!」

忠勝に届く前にが立ちはだかった。
忠勝から槍を奪い、小十郎の攻撃を流す。

!?」
「…」
そして、槍を小十郎に向けた。
重そうにしているが、凄まじい殺気を出していた。

一番焦ったのは忠勝で
「〜〜〜〜〜!!!!!」

にしがみついて懸命に止める。

「…何が起こって…」
「小十郎ー!!大丈夫か!?」
「政宗様!!」
政宗と家康が走ってきた。

「た、忠勝ー!!無事か!?」
こくり…
「あ、その娘…連れてきたのか?」
「あ」
政宗も驚いた。
しかも手には槍を

「政宗様…何かがおかしい…」
「…何があったか説明しろ」
「はい」

説明を聞き終わると、政宗は家康の隣から離れず、目の焦点が合っていないに近づいた。

「…」
「まさかこれは…家康、こいつのデコが少し腫れてるんだが…」
「ああ、その娘、突然忠勝の上に落ちてきて…上を向いた忠勝とゴツンと額を」
「…い、入れ替わってんじゃねえだろうな…」
「〜〜〜〜〜〜!!」
忠勝の身体が政宗にしがみついてこくこくひたすら頷いた。

「う、嬉しくねえ…痛ェ…」


とりあえず城に戻って落ち着くことにした。

「…」
忠勝の入ったは家康から離れようとしない。
の入った忠勝は小十郎を後ろから抱きしめて離れない。

「…ただか…いや、、ごめんな、攻撃して…怖かったな…」
こくこく

小十郎はの入った忠勝の頭をいっぱい撫でてあげた。

「……」

「そうかあ…中身は忠勝なのか…。知らなかったとはいえ、ほったらかしにしてすまなかったな…」
「…」
家康は忠勝の入ったの手を握ってあげた。
忠勝は少し頬を染めた。

「……とりあえず、気に食わないし需要が無いから早く戻そう…。特に家康…離れろ畜生」
「え、ま、政宗様、ちょっと待ってください…」
「独眼竜…うん、もう少し待って…」
「なんで!?」

小十郎は戦国最強が自分に甘えていることを少々喜んでいる。
家康は忠勝が表情だけでも感情表現をするので喜んでいる。

「よしよし、もう大丈夫だからな…」
小十郎がの入った忠勝の首や耳の裏の辺りを撫でだした。
犬か。

「…忠勝…こんなふうに、喜んだりしてくれてたのか…」
家康が今度は忠勝の入ったの両手を握りだした。
恋か。

「おいおい!!いい加減にしろよお前ら…!!本人たちは困ってるだろうが!!」
「政宗様!!本多忠勝って可愛いです!!」
「独眼竜!!どうしよう…!!ワシ…忠勝の事・・・!!」
「Doubleで需要がねえええええ!!!!!!現実を見ろ!!外見だけで夢見るな!!特に小十郎ぉ!!中身おっさんだぞ!?絶対!!」
「独眼竜!そんなこと言っちゃだめー!!」


政宗が家康から忠勝の入った(以下略)を奪い、忠勝のところに連れて行き

「…頭をぶつければいいのか?」
「政宗様…このままでは痛いですよ!?防具をとって…」
「あ!!だめ!!それは公開しちゃだめー!!」
家康が防具を取ろうとした小十郎の手を払いのけた。

「え、えと、?って娘!!どこかでこっそりやって来い!!」
「???」
の入った(以下略)はういんういん音を立てて、城の裏の方に行った。

そしてしばらくすると

「戻った!!戻ったよー!!」
!!」
デコを押さえながらが走ってきた。
今日はも政宗も素直に無事正常に会えて喜んだ。
ぎゅううと抱き合った。

遅れて本多忠勝もういんういん現れた。
「ただかーつ!!」
ぺこりと頭を下げた。
「よかった!!ただかつうううう!!!」
こちらは家康が一方的に抱きしめてる。

「小十郎さん…入れ替わってたとはいえ、槍向けてごめんなさい…驚いたでしょう…?」
「驚いたが大丈夫だ。俺こそ…知らなかったとはいえ、刀向けて…」
「いいの…お互い様…(刀より低すぎる声のトーンが怖かったよ…!!)」
「まあ、無事でよか」

どごお!!
「ぎゃあああああ!!」

った、と言う前に屋根からミサイルのごとく攻撃が

と思ったら小太郎がに突撃していた。

「小太郎!!会えて嬉しいのは判るが、手加減しろよおま…」
様子が

きょとーんとしてるのはいつものことだが

目がすごい澄んでて

「まさか…」



「……」

目つきが鋭くなってて

「小太郎とが入れ替わったー!!!!!!!!」
「頭また打つんですか!?のデコが可哀想…!!」

の入った小太郎はぴょんぴょん跳んで、身体能力の高さに感動していた。

…?」

と小太郎は目を合わせ

しばらく遊ぶ事にした。

「ええええええ!?」

戻ったのはが厠に行きたくなったときだった。

「展開がゆるすぎるー!!!!!」



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なんか家康書きたくなったんだよ。
政宗と仲良しだと信じている管理人。