軽い気持ちで読みましょう


***ヘンゼルとグレー●ル***



利家お父さんは、本日負け戦をしてしまいました。
「犬千代様、そんなに落ち込まないで下さいまし…」
「すまぬ、まつ…次こそは勝つ!!」
「それでこそ我が夫ですわ…あ…」
利家に飯を食べさせようと、釜を見てまつはぎょっとしました。
炊いていたはずの米が全く無いのです。

「……慶次ー!!!!!!!!!!!!!!」
「ま、まつさん!!慶次はヘンゼルだよ!!」
はグレーテルでした。

「ええと…ぐれーてる!!ヘーゼルナッツを連れて来て頂戴!!」
「だからヘンゼルだよ!!」
「呼んだか?まつねえちゃん!!」
慶次ヘンゼルがゆっくりとした足取りで現れました。

「犬千代様の分のご飯まで食べたでしょう!?何て事を!!」
「なにい!?本当か慶次!?」
もう訂正するのがめんどくさくなりました。

「いやあ、知らなかったし…旨かったし…」
「ヘンゼル!!もう容赦しません!!代わりの食材を持ってくるまで家には入れません!!ご飯も抜きです!!」
「ええ!?」

そんなこんなで、なぜかグレーテルも家を追い出されました。

「さあ、どこいく?」
「ん〜…歩いていって、どこか城の兵糧でも盗むか…」
「手っ取り早いね!!」
二人はとんでもない事を言っています。

しばらく森の中を歩くと
「!!いい匂い!!」
「うお、甘ったるいな!!」
前方にお菓子の家が現れました。

「わあ!!美味しそうなお家!!」
「おお、入ってみるか!?アリとかゴキブリとか、中すげえんじゃねえか!?」
「嫌な事言うな!!」

ノックをしても反応がありません。
おそるおそる入ってみると、中までお菓子で出来ていました。
「すごい!!」
「なあ!!真田幸村にこの家をやるから、代わりに米をくれって交渉してみよう!!」
「うわあ!!3秒でケリがつく!!」
慶次は炭水化物のが好きでした。
はダイエット中でした。

「ダレデスカー!?」
「「!!」」
大声で話していると、別室から、南蛮人が現れました。
「貴方達ー、入信希望者ー!?」
カタコトです。
「なんだなんだ!?」
「うわあ、ヘンゼル!!ここは怪しい宗教団体の本部だったんだ!!」
「怪しくナイネー!!貴方達ー、愛信じますカー!?」
「おうよ!!」
ヘンゼルは、即答しました。

「なら、仲間にナル!!これ素晴らしいネ!!」
「ヘンゼル!!ヘンゼル!!ダメだよ!!高い壷とか買わせられるよ!!」
「そ、そうか…?」
が南蛮人に近づこうとする慶次を必死に止めました。
南蛮人は舌打ちしました。

「私の名はザビー…素敵なお話、聞かせてあゲルね…」
「「?」」
つい二人は耳を傾けてしまいました。

「貴方達二人は兄妹と知リツツ恋に落ちマース…」
「な…」
ザビーが両手を挙げて、テンションをあげました。

「しかし、ある日、箪笥の中カラ戸籍を見ツケ、自分たちは本当の兄妹デハ無い事を知るノデス!!」
「なんだそのベタドラマ…」
は口元を引きつらせましたが

「そうなったらもう二人のことは誰も止められナイ!!長年自分の中に溜め込んでイタ愛を互いにぶつけ合うのデス!!」
「うおおおおお…」
ヘンゼルは目をキラキラさせました。

ヘンゼルはの肩をがしっと掴みました。
「グレーテル!!それでいこう!!」
「何が」
「これからの展開」
「いや、食材が無きゃ家戻れないし。だいたい、ザビー魔女?を倒して、お宝貰ってめでたしめでたしだよ?」
「いやだ!!」
ヘンゼルがわがまま言いました。

「あいつの言う話のが感動するって!!」
「話が出来上がる前に管理人が血を吐くからダメだよ!!」
もめ始めると

チョコレートで出来たドアがばたーんと開きました。

「今日こそ決着つけるだ!!覚悟するべ!!」
「よ、よくわかんないけど、信長様のためなら!!」
いつきと蘭丸の、お子様コンビです。

「え…なんで…?」
!!あのな、おらたちに、へんぜるとぐれーてる、やらせてくれ!!」

そういわれては断れない。

年齢的に。

「そいつらは、おらが倒すだ!!ぶっ飛ばす!!」

いつきの目は、ぎらぎらしていた。
可愛いうさぎちゃんみたいな体格なのに、眼光は野生の獣だ。
躊躇い無く、ザビーに向かってハンマーを振る。

「え、えーと…」
蘭丸は困っていた。
目で慶次とに救いを求めている。

「ちんまいの、あいつ倒せば、この家はお前のものだ。金平糖より甘いぞ?」
「本当!?よし!!」
蘭丸は目を輝かせ、ザビーに向かっていった。


「…」
「…さて、俺らはどうする?」
「主役降板って事で…」

どっかんどっかん家が壊れていくのを見ながら考える。

「…シンデレラでもやろうか?」
慶次の提案。
「あ、ごめん、私これから美女と野獣見に行かなきゃ。」
時計を見たは、すたすたと外へ向かう。

「ちょっとまてよ!!まさかお前美女役か!?相手誰…」
慶次がの肩を掴んで引き止めた。

「見に行くんだって!!美女は半兵衛さんで、野獣は秀吉さん」
「……」
「……」

「うっわ…超見たい…」

「ね?」



続きません。







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そんな終わり方ですいません