***願望夢***





『あなたの願望はなんですか?』
「き、きたでござるな!?某にもこの声!!!!!」
幸村は事情が判っていた。

「佐助の情報網を侮るでない!!し、しかし、その、なんでござろうか…まだ思いつかぬ…」
「もう思い切ってと一日恋人になる、ってのは?」
ひょいっと佐助が天井裏から顔を出した。

「こ、こ、こいび…」
「真っ赤になっちゃって旦那ぁ〜、旦那にはまだ早いー?」
「幸村!!」

とたたたたたと軽快な足音が聞こえてきて、幸村と佐助はぎょっとした。

「え…」
「…たしかに、竜の旦那のとこも即効性でしたね…」

スッと障子が開き、が現れた。

「一緒にいてもいい?忙しい?」
「あ、ど、どうぞ…」
「なにその他人行儀?」

聞き間違いでなければ先ほどは幸村を呼び捨てにしていた。
も、もう恋人な設定か…

幸村はどうしたら良いか困惑していたが、一番困っていたのは佐助だった。

(えー、ちょ、俺様消えるべきだよねー…?でも不安なんだけど…!!旦那知識あんのかな!?い、いや、体のほうでなく、振る舞いとかそういう基礎的なこと…)


「ね…幸村…」
「む?なんでござるか?」
「私達…付き合って3ヶ月経ったよね…」
「そーなんだ!?」
佐助はあんまりな設定に驚いた。

「そうでござったか…」
幸村は順応性が高いというか、がそんなことを話しだす理由を判ってない。

「だ、旦那まずいよ…」
「どうした?佐助」
に旦那の貞操が奪われっ…あれ?旦那にの貞操が奪われる?どっちだ?

佐助の思考が戸惑いを受けた瞬間にから続きの言葉が発せられた。

「もうそろそろ…いいんじゃないかなって…」

あああああ!!!そんなベタな台詞!!!

佐助は悩んだ。
これでいいのか!?
いやだめだろ、ちゃんと付き合ってるわけじゃないんだからダメだろ、止めなきゃ、マジこれは止めさせてもらう…!!

!あのねぇ、旦那今から用事が…」
「もうそろそろ手を繋いで歩きたい…」

あれ

「て、手を…!?」

幸村が顔を真っ赤にした。

「そ、それは…その…」
「まだ嫌?」
「嫌ではなく…」

…ああそう…

俺様にもあの純粋さ、わけてほしい…

……………

いやちょっとまて


「3ヶ月も付き合って手も繋がないって何なの旦那!?」



















■■■■■■■■■■■
短い!!