**過去拍手夢その1**



政宗様が嬉しそうにしていた。
どうしたのですかと尋ねると、懐からあのアイテムを出してきた。
「…政宗様、それは例の…」
「ああ、そうだ。ごますり棒だ」
「ヨイショされたかったんですか政宗様は養子にして下さい」
「嫌だ。というかトーンを変えずに言うな。早速効果ありか…さあて、はどんな台詞吐くかねえ」
政宗様は標的を定めていらっしゃった。
にやりと口元が歪んでます。

「政宗さん!!」
ああ、呼ばずともが来てしまった。
政宗様、どうかお手柔らかに皆の者、胴上げの準備だ

「おう、どうした」
「あのね、あのね」
政宗様に疑いの無い眼差しを向けている。
どうか政宗様、罪悪感を感じてくださいあんた別嬪さんや

「貴様に私の爪の垢を煎じて飲む許可を与えよう」
Sになった。

「…」
政宗様、硬直しないで下さい
「あ、あれ…?声が…共に夕日に向かって走ってやろう…ちょ…何!?」

いつもいじめられている反動だろうか。
これはこれでなかなか新鮮だが涙で前が見えませぬ。

「………」
「「あ」」
政宗様がごますり棒を庭に捨てた。
砂の上に落ちる。

「政宗さん!ダメだよ物を粗末にしちゃ…」
庭に下りて拾おうとする。
「拾っちゃだめだ!!」
「え?」
「…あ」
遅かった。
手に…ごますり棒…

「それは捨てちまえ姉御と呼ばせて下され!!」
「は?」
「!!!!」
政宗様から敬語が…
「それはごますり棒といってな…あんたほんまに別嬪さんや」
さっきも言ったな…
「え…べべべ別嬪!?」
顔が赤くなってる…さっさと説明して…
「そ、そんなこと、ないけど、嬉しい、です…」
うつむいて本気で照れている。
だめだ、説明できない。

「だあああ!!いいからそれをこっちに…大将を中心に輪になって踊れー!」
「え、おおお踊る?政宗さんの周り?」
「違うわああ!!Goddamn!!」
「…」
政宗様はなんと言うかもう

自業自得。





■■■■■■■■■■■
ごますり棒ネタでした