「うわあああ小太郎ちゃんー!!!松永さん怖ー!!こわあああああ!!!!よかった小太郎ちゃん無事でー!!!!」
「……」
奥州に戻ると、は小太郎にしがみついた。
小太郎はの背をぽんぽんと優しく叩いた。


「……」
小太郎はの手や腕の所々が青くなっているのが気になっていた。

相当きつく縛られていたのだろう。


「もう散々なクリスマス!!もう大人しくしてようね!!」
「……」

小太郎はの手をとった。

「…?あ、大丈夫だよ!!今は痛くないし…」
「………」
「え?」

小太郎はの痣になった部分に舌を這わせた。

「ちょ…!!え、だ、大丈夫だよ…!!」
「……」
小太郎はが驚いて抵抗しても構わず続けた。

「あ、あの…!!どうしたの…?」
「……」

小太郎はを切なそうに見つめた。

「…」
「小太郎ちゃん…」

小太郎はにもクリスマスを楽しく過ごして欲しかった。
が、贈り物をして喜んでくれた人の笑顔を見て、良かった、と微笑むを見ていたかった。

「…ごめん、散々じゃないね…」

それさえ見れれば、あとのことはどうでも良かった。

「まだ、これからだよね!!」
「………」
こくりと小太郎が頷いた。


ー!!小太郎殿!!」
「お、早いね〜、もう終わったんだ?」

突然障子が開いて、幸村と佐助が現れた。
頭に雪をかぶっている。

「いつきのとこ行ったんだ?」
「うむ!!他にも上杉と徳川にも行ったのだがな!!」
「侵入者!!って、総攻撃くらいました!!」
佐助は、てへっと笑った。

「お、お疲れ様でーす」
!!」
「え?」

幸村はの近くに駆け寄った。
手には小さな箱を持っていた。

「いつき殿から!!」
「いつきから?」

受け取って、箱を開けると、帽子をかぶった小さな可愛い雪だるまが 入っていた。

「いつき…」
「頑張るに、と!!可愛いでござるな!!」
「うん!!」
が笑顔になって大きく頷いた。
その姿を見て、小太郎も笑顔になった。

「さーてさて、じゃあ鍋でもやりませんかねサンタさん?」
「あ、でも…」

にはまだプレゼントをあげてない人がいる。

「そうでござるな!!終わったら早くお館様の元に向かわねば!!」
「あ…そっか…」

幸村たちはそんなに長くここにはいられない。
ならば優先すべきはこの二人だろう。
何をあげようかも決まっていないし、鍋を囲んで話をしていれば何かいい案が思いつくかもしれないとは考え、鍋しよう!!と叫んだ。

「片倉殿の野菜を少々頂いた!!」
「盗んだ!?」
「頂いたのでござるー」

は、小十郎はまだ起きていて、ちゃんと許可を貰ったのだろうと前向きに考える事にした。

雪だるまを盆においてみたが、室温ではやはり解けてしまうので、仕方なく外においておくことにした。

その間に佐助は囲炉裏のある部屋にこっそりお邪魔して、鍋を作り始めた。

と幸村もすぐにそこに向かい、小声で佐助に、おいしく作ってね〜と話しかけた。

「素材がいいから大丈夫だよ。ダシは上杉さんとこから頂いたもの使ってるし。」
「………」
佐助…サンタさんはそんなことしちゃダメだよ…と言いたかったが、済んでしまった事だし仕方ないか…と諦めた。

「さーて、野菜を順番に入れて…あとは闇鍋だからね〜」
「何を入れるの!?」

佐助は明りを蝋燭一本にして暗くし、なんだか判らないものを鍋に投入し始めた。

「うわー!!こわいなー!!」
、しー!!」
「……?」
「小太郎、調べないで食べて食べて」

四人は小声で口に入れたものが何か報告しながら、鍋を楽しむことに。

「…お、片倉さんの大根〜」
「蟹でござる!!」
「蟹!?」
「ちょっと奮発したよ〜」
「まじ!?私も蟹…!!」
は蟹を食いたい一心で鍋に箸をいれた。
「どう?蟹?」
「…………柚子」
「残念でしたー。次頑張ってー。」
「………」こくこく
















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久々に小太郎と絡んだ気がする
また鍋ネタごめんなさい
管理人が食べたいだけ…!!